2025/06/18 18:00

「パイロープ」と「アルマンディン」、二つの成分が共存したガーネット。
宝石に少し詳しい方なら、「それってロードライトガーネットでは?」と思われるかもしれません。確かにその通り。ただし、実はこの分類はとても繊細で、鑑別機関によって線引きが異なる難しい領域です。

今回ご紹介するこのガーネットは、ほんのわずかにワインのような色味を感じさせつつも、全体としては“真紅”に近い印象。
GIA(米国宝石学会)では、「ロードライト」と認定するには赤紫がかっていることが条件とされているため、今回はあえて「パイロープ-アルマンディン」として鑑別されています。

ガーネットは、宝石の中でも特に種類が多く、分類が複雑で奥が深い宝石。知れば知るほど魅了される、不思議な世界が広がっています。